一般社団法人日本植物油協会は、
日本で植物油を製造・加工業を営む企業で構成している非営利の業界団体です。

第4章 植物油の未来 需要と供給

バイオマス燃料需要の拡大の動き

食用・工業用として広く用いられてきた植物油ですが、2000年代以降燃料として盛んに利用されるようになりました。

国際連合食糧農業機関(FAO)によると、世界全体のバイオディーゼル需要は2030年までほぼ横ばいとなる見通しです。

  • 世界のバイオディーゼル消費量は2000年代より安定的に推移しており、2021年には約550億Lの消費量となっています。
  • 主要市場である米国・EUのディーゼル需要の減少する一方、大豆生産国であるブラジルや、パーム生産国であるインドネシア等の植物油原料生産国や途上国における需要拡大が見込まれています。結果として需要量は大きく変動せず、世界全体のバイオディーゼル消費量は2031年まで安定的な需要を維持すると予測されています。

一方、持続可能な航空燃料(SAF)の原料としての需要の高まりや、米国における自動車へのバイオエタノール配合割合の引き上げ等、近年の傾向から今後燃料としての需要が拡大していく可能性があります。

(出所)OECD-FAO Agricultural outlook 2021-2030より作成