一般社団法人日本植物油協会は、
日本で植物油を製造・加工業を営む企業で構成している非営利の業界団体です。

第3章 植物油を巡る環境変化 社会的動向関係

消費者への理解醸成
値上げに対する価格許容度

日本政策金融公庫「消費者動向調査(令和4年1月)」によると、加工食品の値上げに対する価格許容度は、全ての品目で”10%までの値上げであれば許容できる“とする割合が6割を上回っています。

今後、許容を超える食品の値上げが続いた場合の消費行動について、「今まで通り購入」は味噌・醤油(48.1%)、牛乳・乳製品(43.2%)の順で高くなっています。他方、「購入量を減らす」は菓子(41.6%)、水産加工品(39.3%)の順でした。なお、植物油は菓子、麺類、冷凍食品等で利用されています。

(出所)日本政策金融公庫「消費者動向調査(令和4年1月)~食に関する志向、食品の値上げに対する意識~」
方法:インターネット調査
対象:全国の20歳代~70歳代の男女2,000人(男女各1,000人)

値上げに対する納得感

食品を値上げする要因ごとの納得感について、 「納得できる」、「やや納得できる」を合わせた回答は、「天候不順・災害による不作」(86.5%)が最も高く、次いで「品質の向上」(76.1%)、「運送・物流費の上昇」(72.9%)の順となりました。消費者は、食品メーカーでは回避できないような、想定外の値上げ要因に対して許容する傾向がみられるようです。 「やや納得できる」という回答が多いことから、消費者に植物油の価格上昇を受容していただくためには、その要因が想定外の事象に由来することを丁寧に説明する必要があります。

一方で、「納得できない」、「やや納得できない」を合わせた回答は「包装資材費の上昇」(49.1%)、「簡便性の向上」(48.2%)でそれぞれ4割を上回っています。食品自体に直接関係しない、食品メーカーの企業努力で対応できそうな値上げ要因に対しては許容しない傾向がみられます。

(出所)日本政策金融公庫「消費者動向調査(令和4年1月)~食に関する志向、食品の値上げに対する意識~」
方法:インターネット調査
対象:全国の20歳代~70歳代の男女2,000人(男女各1,000人)