植物油は果肉から搾油されるもの（パーム等）と、油糧種子から搾油されるもの（大豆、菜種等）に分かれます。主要な油糧種子の生産量を見ると、大豆の生産量が多いです。

植物油原料生産国には偏りがあり、例えば、世界全体生産量の内、大豆は上位4カ国で9割弱、菜種は上位5カ国で7割弱を占めている現状です。

原料であるアブラヤシは熱帯性気候で生育する作物であり、パーム油の世界生産量の8割以上がインドネシア・マレーシアで生産されています。

大豆の生産はブラジル・米国の2国で盛んであり、両国でそれぞれ世界の生産量の3割程度、両国合計で7割程度を生産しています。

中南米地域ではアルゼンチンやパラグアイ、アジア圏では中国、インドで栽培される他、カナダやロシア、ウクライナでも生産されています。

菜種は主にカナダ、インド、中国が主要な栽培国であり、3国で世界全体の生産量の6割程度を占めています。

その他、南半球ではオーストラリアで生産される他、ロシア、ウクライナやドイツ、フランス、ポーランド等欧州でも栽培が盛んな作物です。

ひまわりの種子の生産は、ロシア・ウクライナの2国で盛んであり、両国で世界の生産量の約半分を占めています。

その他にはアルゼンチンのような南米地域や中国に加え、ルーマニア、ブルガリア、ハンガリー、フランス等欧州でも盛んに栽培されている作物です。

植物油の一つである綿実油は綿花の種子を搾油して生産されます。綿実の生産は、主にインド、中国を中心に盛んに実施されています。

そのほか、米国やブラジル、パキスタンやウズベキスタン等でも生産がされています。

オリーブの生産は地中海沿岸が中心です。スペインやイタリアのほかギリシャ、トルコ、モロッコ、チュニジア等でも生産が盛んです。

特にスペインはオリーブの主要な生産国となっています。

ごまは東南アジアやアフリカ地域で生産されている作物です。

ごまの生産は、ミャンマーで最も盛んに行われています。次いで、インド、タンザニアが生産量が多く、主要な生産国となっています。