一般社団法人日本植物油協会は、
日本で植物油を製造・加工業を営む企業で構成している非営利の業界団体です。
美しく元気に暮らすため、毎日の食生活に上手に取り入れ、賢くつき合っていきたい植物油。
その栄養面での特長をご紹介しましょう。
脂質は糖質、たんぱく質と並ぶエネルギー源。植物油はその優秀な供給源です。たとえば糖質の代表選手、ご飯のエネルギー量は、茶碗1杯で約250kcal。植物油なら大さじ2杯強でこれをとることができます。植物油は効率よくエネルギーをとりたいときにぴったりの食品なのです。
油脂はいくつかの脂肪酸から構成されています。その中の不飽和脂肪酸は、人の成長や健康のための重要な役割を果たしています。特に植物油に多く含まれるリノール酸、リノレン酸は必須脂肪酸といわれていて人の体内では合成できないもの。ですから、植物油をはじめとする食品からとる必要があります。
同様に、植物油に豊富に含まれるオレイン酸も不飽和脂肪酸。これは体内でも合成できますが、植物油ならより効率よく、確実にとることができます。
植物油には、ビタミンEも豊富に含まれています。あまり知られていませんが、日本人はビタミンEの約30%を植物油からとっているのです。
ビタミンEは抗酸化ビタミンの代表的なもので、細胞を酸化から守ってがん予防に有効といわれます。また血管を強め、血液循環をよくし、貧血予防にも効果的。さらに老化のスピードを抑えるといううれしい働きも期待されます。
「見える油」、「見えない油」という分け方をご存じでしょうか。 「見える油」というのは植物油のほかバター、マーガリンなどといった調理に使われる油。「見えない油」というのは、肉や魚、穀類や豆、乳製品など、食品そのものに含まれる油です。
右表から分かるように、日本人が摂取している油脂の内訳は、植物油など「見える油」が約1/4、残りの約3/4は「見えない油」です。
「油は太る」というイメージから、調理に使う「見える油」を敬遠したりしていませんか? ダイエットなどで本当に気をつけなくてはならないのはむしろ「見えない油」。食品に含まれている油ははっきりとはその量が分からないので、気づかずにたくさんとってしまうこともあるのです。植物油のもつ多くの栄養的メリットを生かすため、油を賢く摂取するよう心がけましょう。