一般社団法人日本植物油協会は、
日本で植物油を製造・加工業を営む企業で構成している非営利の業界団体です。

第2章 植物油を巡る環境変化 原料関係

植物油原料の主要生産国・生産地域等の変遷

アブラヤシ等栽培適地が限られる植物油原料がある一方、大豆は様々な地域での生産に成功しており、主要生産国は移り変わってきました。原産地の中国から各国に伝わり、生産量ではブラジル、米国でそれぞれ世界の生産量の3割を占めています。

日本の主要調達先も歴史とともに変わっています。第二次世界大戦以前は肥料用に豆粕、搾油用に大豆を満州から調達してきましたが、第二次世界大戦後に満州を返還し大豆調達先を失う形となりました。一方、米国は戦時中工業用途の為、大豆等の植物油原料を増産していましたが、戦後供給過多の状態になり、アメリカから日本へ盛んに輸出が行われる様になったといわれています。同時に油を多く使う西洋食文化も浸透し、今日ではアメリカからの輸入が最も多くなっています。

(出所)「植物油の政治経済学 大豆と油から考える資本主義的食料システム」より作成