一般社団法人日本植物油協会は、
日本で植物油を製造・加工業を営む企業で構成している非営利の業界団体です。

第2章 植物油を巡る環境変化 原料関係

物流費の高騰、原料移送費負担の上昇

植物油や、油の原料は基本的に貨物船で海上輸送されています。

新型コロナウイルスの影響によって、海運の混乱は続いており、輸送遅延も世界各地で発生しています。海運の混乱に伴い、2021年は海上運賃も高騰しました。海上輸送運賃の動向を示す指数であるバルティック海運指数(※対象は乾貨物)も大きく変動しています。2019年にはBDI平均は1,341、2020年は1,056でしたが、2021年は2,931と2倍以上も上昇しました。その後、概ね2020年後半程の水準で推移しています。

今後も海上運賃の高止まりが続けば、販売元の企業では対応できず販売価格に一部上乗せされることが予想されます。

2023年度後半、パナマ運河の水位低下に伴う運航制限による他ルート選択や地政学リスクによるスエズ運河通行回避が発生、航行日数が増加し物流費の負担増となっています