空がだんだんと高くなり、秋風が吹いてくると乾燥の季節がやってきます。夏の疲れも出る頃です。乾燥から肌を守り、
鼻と口の粘膜や肺を潤す食材、夏の疲れを癒す元気アップ食材を加え、実りの秋を快適に過ごしたいものです。
この季節は乾燥した風で、から咳、鼻や口、のどの渇き、肌の乾燥など夏になかった症状を感じることが多いと思います。乾燥肌対策にはビタミンA、B群(B2、B6)、C、Eがお勧めです。また、肺や体を潤す作用が期待される旬の食べ物には柿、ぎんなん、きくらげ、落花生などがあります。昔から「天高く馬肥ゆる秋」と言われますが、体によいものでも食べ過ぎは禁物です。食品に含まれる栄養素だけでなく、食品の持つ機能性成分にも注目した食品選びをしましょう。
エネルギー 704kcal たんぱく質 26.8g 食塩相当量 2.9g ビタミンC 140mg
- ・牛肉のオイル煮
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1人分 エネルギー 336kcal たんぱく質 18.2g 食塩相当量 1.1g ビタミンC 138mg
牛肉は脂の少ない赤身肉を使用しています。良質のたんぱく質で体に潤いを与えます。パプリカ(赤ピーマン)は緑のピーマンよりもビタミンC、ビタミンEを多く含み、肌をしっとりさせる効果が高いでしょう。カロテンも豊富なので、のどや鼻の粘膜も強化します。甘く、苦味が少なめなので食べやすいものです。トッピングする松の実はビタミンEも豊富で体を潤す効果が期待されます。体に潤いと元気アップの主菜です。
- ・しろきくらげのスープ
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1人分 エネルギー 26kcal たんぱく質 0.9g 食塩相当量 0.9g
しろきくらげとささがきごぼうのスープです。しろきくらげは古代中国の楊貴妃が美容のために好んで食べたと言われています。くろきくらげで代用してもいいでしょう。乾燥きくらげは水に浸して戻し、汚れを落としてきれいな水にさらして石づきを取って使用します。ごぼうは食物繊維が多く、のどの腫れに効くとも言われ、秋の季節の体の調整にうれしい組み合わせのスープです。
- ・きのこたっぷりご飯
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1人分 エネルギー 269kcal たんぱく質 5.0g 食塩相当量 0.9g
きのこは食物繊維が多く、体の調整をする食材として知られていますが、たんぱく質やビタミンB群も豊富に含むので、美肌効果も期待できそうです。いくつかの種類のきのこに山芋、にんじんを加え、肺を潤し、咳を改善すると言われる季節のぎんなんを加えています。秋の体に潤いを与える主食です。
- ・落花生の黒砂糖煮
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1人分 エネルギー 73kcal たんぱく質 2.7g
落花生は呼吸器の弱い人の体力増強にぴったりの食材と言われています。皮ごと使用します。ミネラルを多く含む黒砂糖でさっと煮て、食後のお口直しに。コクのある甘さが満足感を呼ぶでしょう。
エネルギー 336kcal たんぱく質 18.2g 食塩相当量 1.1g ビタミンC 138mg
牛肉 | 160g |
青葱 | 60g |
にんにく | 1片 |
パプリカ | 1個(150g) |
オリーブ油 | 大さじ2 |
◎スープ | 100ml |
◎赤ワイン | 30ml |
◎中濃ソース | 小さじ1 |
塩 | 1g |
胡椒 | 適宜 |
松の実 | 3g |
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青葱は5㎝、にんにくは薄く、パプリカは食べやすい大きさに切る。
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牛肉は大きめに切り、塩・胡椒する。
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フライパンで油をあたため、にんにく、青葱(半分量)を炒めて香りをつける。
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③で牛肉の表面を焼き付けたのち、◎を加えて柔らかくなるまで煮る。浮いてくるアクをとる。
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パプリカ、残りの青葱を加え、サッと加熱する。器に盛り、松の実をトッピングする。
エネルギー 706kcal たんぱく質 26.4g 食塩相当量 2.3g ビタミンC 74mg
- ・秋刀魚の炒め煮
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1人分 エネルギー 352kcal たんぱく質 15.6g 食塩相当量 0.6g ビタミンC 11mg
秋の季節に代表的な魚のさんまは、食欲を増進して体に元気を与えます。旬のさんまは特にDHA、IPAの多価不飽和脂肪酸やビタミンEが多く、動脈硬化予防や免疫力アップが期待されます。だいこんは消炎作用があり、のどの腫れを抑える効果があるとされ、胃にもやさしい食材です。たまねぎ、だいこんは炒め煮で食べやすく、主菜に野菜をしっかり加えています。好みで七味を入れ、味にアクセントを加えて下さい。
- ・おろし蓮根入り里芋団子椀
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1人分 エネルギー 61kcal たんぱく質 2.7g 食塩相当量 1.0g
里芋は蒸して、蓮根はすりおろし、蒸し大豆と小口切りのねぎを混ぜ合わせ、団子状にします。だしで煮て、片栗粉でとろみをつけます。蓮根はビタミンC、食物繊維が豊富で肌にハリを与えるでしょう。昔から血の巡りをよくするといわれているみかんの皮を干したものを散らします。胃にやさしい組み合わせで、秋の体のトラブルを調整する効果が期待される1品です。
- ・柿とほうれん草の白和え
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1人分 エネルギー 91kcal たんぱく質 5.1g 食塩相当量 0.7g ビタミンC 53mg
ごまをよくすって、水切りをした豆腐、柿、茹でたほうれん草と和え、少し味噌を加えて味付けをします。柿は、「柿が赤くなると医者が青くなる」と言われるほどカロテンやビタミンCが多い栄養価の高い果物です。ほうれん草を加えた白和えは、体に元気と潤いを与える効果があるでしょう。
- ・白飯
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1人分 エネルギー 202kcal たんぱく質 3.0g
ご飯は少なめにしています。
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- ・管理栄養士
- ・産業栄養指導者
- ・西東京糖尿病療養指導士
- <経歴>
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- 日本女子大学卒業
- 立石電気(株)中央研究所 研究員
- 病態栄養研究
- 昭和45年~昭和46年
- 都立立川短期大学 病態栄養研究室 助手
- 昭和46年~昭和49年
- (財)ベターホーム協会 教育委員
- 昭和58年~昭和62年
- 商品科学研究所 研究員 食分野:高齢者研究
- 昭和62年~平成10年
- セゾン総合研究所 研究員 消費社会研究
- 平成10年~平成11年
- 東京都立大田校技術専門校 講師 食文化概論担当
- 平成17年~平成21年
- 東京都立多摩職業能力開発センター八王子校 講師
- 介護サービス科 高齢者・病態栄養 講義と調理指導担当
- 平成11年~平成25年
- 東京誠心調理師専門学校 講師 栄養学担当
- 平成11年~平成26年
- 公益財団法人 結核予防会 総合健診推進センター
- 平成20年~現在に至る
- 合同会社 生活習慣病予防研究センター 上席研究員
- 平成27年~現在に至る
- 東京都栄養士会 理事
- 平成21年~平成24年
- 東京都栄養士会 地域活動部会 部会長
- 平成22年~平成24年
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- ・栄養士
- ・調理師
- ・国際薬膳師
- ・中医薬膳専門栄養士
- ・キッズキッチン協会認定
インストラクター
- ◆株式会社 WA・ON 代表取締役
- http://www.waon-co.jp/
- ◆studioWA・ON オーナー
- http://www.waon-co.jp/studio.html
- ◆本草薬膳学院講師
- http://www.honzou.jp/
- ※本草薬膳学院は北京中医薬大学の提携校
- ◆華調理師製菓専門学校講師
- ◆帝京科学大学非常勤講師
- ◆ホビークッキング ナビゲーター
- ◆公益社団法人 日本栄養士会会員
- http://www.dietitian.or.jp/
- ◆日本国際薬膳師会 理事
- https://yakuzenshi-kai.jp/
- ◆東京栄養士薬膳研究会会員
- http://www.tokyoyakuzen.jp/index.html
- ※2003年東京栄養士薬膳研究会発足に携わる
- ◆KIT代表
- http://www.kodaira-net.jp/kd8000048/