一般社団法人日本植物油協会は、
日本で植物油を製造・加工業を営む企業で構成している非営利の業界団体です。
田島シェフのご協力を得て、2年間続けてきました「技あり!ヘルシーフレンチ講座」は、今回でひとまず終了します。
この2年間、それぞれの季節にふさわしい素材と味わいをコンセプトにメニューをご紹介いただき、気がつけば24種類のフレンチ・レシピ集が出来上がりました。
“フレンチに植物油?”という疑問も、この講座を通じて解消され、多様な植物油が織りなす味と香りのハーモニーをお楽しみいただけたのではないでしょうか。
24種類のレシピには、フレンチの基礎が織り込まれています。少し工夫を加えれば、新しいメニューに発展させることができるのではないでしょうか。
皆様に是非トライしていただくことを願っております。
この2年間、ご尽力いただいた田島シェフには、また、新しい分野で登場していただけるのではないかという期待をもって、心より御礼を申し上げます。
3月〜5月頃が最もおいしいシーズンとなる“サヨリ”は、ほっそりスマートで銀白色のお魚。口が小さく、しかも紅をさしたように先端が赤くなっているので、“美人の魚”と誉れが高いのも納得ですね。脂肪が少なく淡白であるにも関わらず旨味はしっかりと感じられるサヨリは、もちろんお刺身で召し上がってもよいのですが、グレープシードオイルと組み合せると、より芳醇な味わいを楽しむことができると思います。
オイルサーディン風にしたものとシンプルにマリネにしたもの、2種類のサヨリの食感を、ホワイトアスパラガスのソースと二十世紀梨の酢のドレッシングの2種類の風味でご堪能いただくことで、計4パターンの味覚を楽しんでいただくことができます。
二品目に使用した“東京ウド”は独特の香りとシャキッとした歯切れの良さ、“のびる”はツーンとする香りとヌルッとした食感が、どちらも春の刺激と呼ぶにふさわしい食材ですね。
“のびる”は古くから食べられていた野草で、胃腸を丈夫にしてカラダを温める効果があると言われています。また、一品目のソースに使用したホワイトアスパラガスや、ウドにも含まれる苦味成分「アルカロイド」には、冬のあいだ鎮静化していた人の細胞に春の到来を感じさせ、新陳代謝を活発にしていく働きがあると言われています。
各地のすぐれた素材を植物油でアレンジし、素材にひそむチカラを最大限に引き出すことをテーマとしたこの2年間は、試行錯誤を重ねた部分もございましたが、チャレンジしたお陰で勉強になった部分も多く、こちらから感謝を申し上げたい気持ちです。 小さなお店ではありますが、気軽にフレンチをお楽しみいただけるお店を千葉県の松戸市に3月21日(土)にオープンいたしますので、お気軽にお立ち寄りいただけますと幸いです。 これからも旬の食材にこだわりながら、更にフレンチを極めていきたいと思いますので、何卒よろしくお願い致します。
オイルサーディン風のサヨリは、急いで煮立てると生臭い感じに仕上がってしいますので、煮崩れしないように1時間ほどじっくり弱火にかけてください。
長ネギやパセリなどの香味野菜を入れて煮込むことにも、サヨリの臭みを消して旨味を引き出していくという役割があります。
また、サヨリには鋭い骨があるので、注意しながら食していただくことをおすすめします。
タルタルソース風のシーザーソースには、“東京ウド”や“のびる”といった、みずみずしい食材の鮮度を、一段と引き立てる魅力があるように思います。
牛もも肉の「赤」、東京ウドの「白」、そしてシーザーソースの「黄色」と鮮やかな色のコントラストも、食欲を刺激していくのではないでしょうか。