一般社団法人日本植物油協会は、
日本で植物油を製造・加工業を営む企業で構成している非営利の業界団体です。

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油屋店主・青木絵麻のおうち油レシピ

朝は「パン」、昼は「麺」をテーマに、歳時記を意識しながら、植物油を生かした風味のよい食欲をそそるレシピが食卓を彩ります。
今回の献立をご提供いただいたのは、あの青木絵麻さん。・・・そう、前回の「おうち油レシピ」では、美味しくお酒のすすむレシピが数多く登場しましたが、今回は朝食&昼食として、ひと手間加えて貴方の胃袋をしっかりと満足させることのできるオリジナルメニューを、春夏秋冬の4回シリーズでご紹介いただきます。
食材は身近なものだけれど、どこか、ごちそう感がある・・・。心がほっこりする、気持ちまで豊かになれる献立は、ご家族からも喜ばれるに違いありません。これまでの朝食や昼食とはひと味違う贅沢を、どうぞお楽しみください。

「ごぼうペースト」の朝、「香ばしビーフン」の昼
青木絵麻
朝食は、ごぼうの効能を生かしたお腹がキレイになりそうなレシピですね?

秋はレンコンなどの根菜類が美味しい季節。なかでも「ごぼう」には食物繊維が豊富に含まれていますから、お腹のお掃除にもってこいの食材と言えるでしょう。その「ごぼう」をどうやって朝食に取り込むか、そこで思い浮かんだのが「ごぼうペースト」です。植物油の力もあって本当になめらかな風味に仕上がりますし、ほどよい甘みがあり、ごぼうの繊維が口に残るなんてこともありません。ごぼうと相性の良いマッシュルームやカリフラワーやクルミといった食材を合わせてペースト状にすれば、パンに塗ったり、ドレッシング代わりに活用したり、そのままスープに入れたりとさまざまな用途に使うことができます。冷蔵庫で保存すれば1週間位は賞味できるので多めにつくっておき、通常の朝では摂取しにくい様々な栄養素を手軽にお腹へ注いでみてはいかがでしょうか。

「ごぼうペースト」には、ごま油を活用されていますね?

ペーストにはチーズといった乳製品を加えがちですが、今回はごま油でまとめるようにしました。あまりくどくならないように、香りの少ないタイプのごま油を活用してみてください。酸化に強く作り置きにも適しているごま油がおすすめですが、お好みで紅花油(サフラワー油)やオリーブオイルを活用されてもよいでしょう。こってりしたペーストをご希望の方は、ナッツ系の植物油を組み合わせてもよいかもしれません。ペーストにクルミを入れているのは、より香ばしさを演出するとともに、ペーストの濃度をアップして固さを高めるという狙いもあるんですよ。

昼食は、シンプルな食材ながら大人の味わいを醸し出すビーフンですね?

今回は、キャベツやピーマンや椎茸といった食材を使った大皿の五目ビーフンではなく、免疫力を高めると言われるクレソンを中心に据えて、紫玉ネギや生姜などの香味野菜と合わせてこめ油で炒めた、さっぱりモリモリ食べることのできる“大人のビーフン”を意識しました。何よりクレソンをたっぷりと入れた方が美味しく仕上がります。クレソンが苦手という方も、こめ油で炒めることでサラッと食べ易くなりますので、ぜひチャレンジしていただきたいですね。酸味をほどよく効かすと美味しいレシピなので香酢を活用していますが、香酢がもしお手元に無ければ、黒酢で代用されてもよいでしょう。

プロフィール
東京・浅草橋で明治3年より続く、厳選油脂の専門店「金田油店」(金田商事株式会社)の店長で、ニックネームは“油売りエマ”。店舗のみならずネットショップを通じ日本中に油を販売し、“植物油のコンシェルジュ”として要望に応じた油をセレクトしている。様々な植物油の生かし方を簡単料理レシピブログ「油屋ごはん」(※2009年にアスキーメディアワークスより書籍化)にて日々紹介中で、すでに総レシピ数は850を超えている。現在、育児にも奮闘中。

※「金田油店」のホームページはこちらから!
http://www.abura-ya.jp/

ごぼう&クルミ&ローズマリーのペースト
材料(2人分~3人分)

ごぼう・・・100g

マッシュルーム・・・100g

カリフラワー・・・100g

クルミ・・・30g

ローズマリー・・・生1枝(※ドライでも可)

塩・・・小さじ1/2

ごま油・・・大さじ5

作り方
  • ごぼうは斜め薄切りにしてアクが強ければ軽く水に晒し、水気を切ったら鍋(※蓋のできるもの)にごま油(※大さじ1)を加え中火で炒める。
  • マッシュルームとカリフラワーはざく切りにして、ごぼうがしんなりしてから加えざっくり炒める。そこへローズマリーを一枝分葉だけちぎって加え、塩ひとつまみ(※分量外)を振って蓋をして弱火で20分程度柔らかくなるまで蒸し煮にする。

    ※野菜の水分が出ますので、様子を見て焦げそうなら水を大さじ1程度加えてください。
  • クルミを軽くフライパンで炒り、フードプロセッサーにかけて粉砕しておく。
  • 柔らかくなって粗熱が取れた鍋の野菜をクルミの入ったフードプロセッサーに移し、残りのごま油(※大さじ4)と塩を加え、滑らかになるまで攪拌して出来上がり。

ペーストにする野菜は焦がすと美味しくありませんから、野菜の水分でじっくり“蒸し煮”にしましょう。あらかじめフードプロセッサーでクルミを細かく粉砕してから野菜を投入するようにしてください。パン選びは素朴なカンパーニュや胚芽パンなど、パンそのものの味わいがするものの方が、ペーストの美味しさが引き立つと思います。

クレソンたっぷりビーフン
材料

ビーフン(※米麺)・・・140g

クレソン・・・三把(※正味150g)

豚肉(※こま切れ)・・・200g

紫玉ネギ・・・1/2個(※正味120g)

キクラゲ(※乾燥タイプの場合は戻す)・・・4~5枚

生姜(※千切り)・・・15g

桜エビ・・・15g

こめ油・・・大さじ2&1/2

片栗粉・・・小さじ2

塩コショウ・・・適宜

<合わせ調味料:A>

酒・・・小さじ1

醤油・・・小さじ2

ごま油・・・小さじ1

<合わせ調味料:B>

鶏がらスープ・・・200cc

オイスターソース・・・大さじ1

香酢・・・小さじ2

作り方
  1. クレソンたっぷりビーフン
  2. クレソンたっぷりビーフン
  3. クレソンたっぷりビーフン
  4. クレソンたっぷりビーフン
  • 豚肉は小さめに切り、「A」をよくもみこんでから片栗粉を加え混ぜる。
  • 「B」を混ぜておく。
  • ビーフンは熱湯に二分浸してザルに取り、食べやすくハサミで切る。
  • クレソンは茎部分はざく切り、葉の方は一口大に切っておく。
  • 紫玉ネギは繊維に垂直に薄切り、キクラゲは細切りにしておく。
  • 中華鍋を熱しこめ油を入れ豚肉を炒め、色が変わったらクレソン以外の野菜も加え強火で炒めビーフンと「B」を投入し、スープをビーフンに吸わせるように炒め合わせていく。
  • そこへクレソンの茎部分と桜エビを加え、味を塩コショウでととのえてから、火を消す直前に葉の部分を加え混ぜ、火を止めてごま油(※分量外)を少々回しかけて出来上がり。

こま切れの豚肉は、炒める前にしっかりと下味をつけておくことがポイント。お酒や醤油に加えごま油を豚肉に揉み込んでおくことで、風味がアップするだけではなく中華鍋で炒める際に鍋にくっつくことが少なくなります。

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