一般社団法人日本植物油協会は、
日本で植物油を製造・加工業を営む企業で構成している非営利の業界団体です。

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油屋店主・青木絵麻のおうち油レシピ

朝は「パン」、昼は「麺」をテーマに、歳時記を意識しながら、植物油を生かした風味のよい食欲をそそるレシピが食卓を彩ります。
今回の献立をご提供いただいたのは、あの青木絵麻さん。・・・そう、前回の「おうち油レシピ」では、美味しくお酒のすすむレシピが数多く登場しましたが、今回は朝食&昼食として、ひと手間加えて貴方の胃袋をしっかりと満足させることのできるオリジナルメニューを、春夏秋冬の4回シリーズでご紹介いただきます。
食材は身近なものだけれど、どこか、ごちそう感がある…。心がほっこりする、気持ちまで豊かになれる献立は、ご家族からも喜ばれるに違いありません。これまでの朝食や昼食とはひと味違う贅沢を、どうぞお楽しみください。

第二回「香りトーストの朝、ひんやりトマト素麺の昼」
青木絵麻
今回のテーマはどのようなことでしょうか?

これから全国的にどんどん暑くなっていくことが予想されますが、爽やかに夏を過ごせるように、清涼感をテーマにメニューを考案してみました。決して重くはありませんが、しっかりお腹を満足させながら、リフレッシュした気分で家事や仕事に取り組めそうな・・・。朝は香ばしい植物油をソースとして楽しむトースト。昼はスムージーのような感覚の冷たいトマトピューレで最後まで味が薄まることなく一気にいただける素麺。どちらもクールダウンした清々しい食後のひとときをお過ごしていただけるレシピではないではないかと思います。

一品目は、トーストに“香りオイル”というお洒落な組み合わせですよね?

夏バテを避けるという意味でも、クミンやマスタードシードなどのスパイスを効かせながら、オレガノやタイムなどのハーブを加えた“香りオイル”をトーストにかけ合わせることで、まだ眠気の残っている脳の中枢を刺激するように工夫してみました。弱火で加熱しながらじっくりと香りを出すように作り、いわば“香りのチカラ”でトーストを耳まで平らげていただくことが狙いなので、フレッシュなハーブと相性のよい風味のアボカドオイルを合わせていただきたいですね。フォーク&ナイフで卵を崩してトロけ出す黄身とオイルを混ぜながら食していただければ、パンがリッチなものでなくとも(※パンはさっくりとした食感のイギリスパンや、あまり癖のないシンプルな材料のハードトーストがおすすめ)、ホテルの朝食のような味わいと雰囲気を醸し出すことができると思います。

昼食は、冷たいトマトの瑞々しさで素麺を食すメニューですね?

ガスパチョ風と言いますか、ピューレされたトマトのパワーに、ゴーヤやミョウガといった爽やかな野菜が相まって、素麺がどんどんお腹に吸い込まれていく一品です。トマトによって甘さや酸味は異なりますので、生のトマトを何種類か組み合わせていただくと、味覚が複雑化してより美味しく召し上がれると思います。トマトに組み合わせるインカインチオイルは、α−リノレン酸が豊富でビタミンEもたっぷり。少し野菜っぽいと言いますか、青く爽やかな香りのサラっとしたオイルなので、サラダをはじめとして、ジュース、冷製パスタ、各種ソースなどに合う万能タイプ。どんな繊細な料理の邪魔もしませんから、おすすめです。このレシピは、爽やかに食すことができる一方で、しっかりと植物油ならではのコクを感じ取ることもできるでしょう。

※「インカインチオイル」・・・アマゾンに自生する実の油。必須脂肪酸であるá-リノレン酸を約50%含有している、いま注目の油です。通常は酸化しやすいのが弱点のá-リノレン酸ですが、インカインチオイルは抗酸化力のあるビタミンEを100g中に200mgも含むことから、軽い加熱調理にもお使いいただけるのが特徴です。

プロフィール
東京・浅草橋で明治3年より続く、厳選油脂の専門店「金田油店」(金田商事株式会社)の店長で、ニックネームは“油売りエマ”。
店舗のみならずネットショップを通じ日本中に油を販売し、“植物油のコンシェルジュ”として要望に応じた油をセレクトしている。
様々な植物油の生かし方を簡単料理レシピブログ「油屋ごはん」(※2009年にアスキーメディアワークスより書籍化)にて日々紹介中で、すでに総レシピ数は850を超えている。
現在、育児にも奮闘中。

※「金田油店」のホームページはこちらから!
http://www.abura-ya.jp/

味
材料(2人分が目安)

イギリスパン(※4~6枚切り)・・・2枚

卵・・・2個

ベーコンスライス(※またはパンチェッタ)・・・4枚

アボカドオイル・・・大さじ2

お好みスパイス(※クミン、マスタードシード、ドライローズマリーなど)・・・適宜

お好みフレッシュハーブ(※オレガノ、タイム、バジルなど)・・・適宜

塩・・・少々

酢・・・適量

作り方
香りオイルで楽しむベーコンエッグトースト 香りオイルで楽しむベーコンエッグトースト 香りオイルで楽しむベーコンエッグトースト
  • ベーコンをフライパンでカリカリになるまでじっくり焼く(※油を引かずに焼き、出た脂はペーパーで拭き取る)。
  • <ポーチドエッグを作る>
    小鍋に湯を沸騰させ、塩と酢を加え、おたまでぐるぐる水流を作ったら火を弱めて、器に割っておいた卵をひとつずつ入れる。形を整えながら2分くらい加熱して氷水に取り、キッチンペーパーで水気をおさえる。
  • パンをトーストしておく。
  • 小鍋にアボガドオイルを入れ、クミン、マスタードシード、ドライローズマリーを各ひとつまみ加え弱火で加熱する。オイルが温まって香りが立ってきたら、オレガノ、タイム、バジルなどフレッシュハーブを加え少し火を強めカリっとなったら火から下ろす。
  • トーストの上にベーコン、卵をのせ、全体に“香りオイル”をかけて出来上がり。

トーストはフライパンで焼くということもできますが、油分を吸いやすくなりがちなので、トースターでシンプルに焼いた方がいいでしょう。ひと手間省きたい方は、スパイスとハーブを加えた“香りオイル”でベーコンを焼いて、その油ごとトーストに乗せていただいてもOKです。

味
材料(2人分が目安)

トマト(※Mサイズ)・・・2個

素麺・・・4把

ゴーヤ・・・1/2本

ツナ(※ノンオイルタイプ)・・・1缶

ミョウガ・・・3個

そばつゆ(※辛口の2倍濃縮タイプ)・・・120cc

インカインチオイル・・・大さじ2

作り方
ひんやりトマト素麺 ゴーヤ&ミョウガ&ツナのサラダ和え ひんやりトマト素麺 ゴーヤ&ミョウガ&ツナのサラダ和え
  • トマトを一口大に切り、ビニール袋などで冷凍しておく。
  • ゴーヤを種とワタを取り縦半分をスライサーでスライスし、軽く塩を振ってしんなりさせ水気を絞ってから、ツナとスライスしたミョウガと和えておく。
  • 冷凍トマトはミキサーかフードプロセッサーでピューレ状にして、インカインチオイルと混ぜる。
  • 素麺を茹で、氷水でしめる。
  • 器にそばつゆをはり、その上にトマトピューレ、素麺、ゴーヤの順に盛り付けて出来上がり。
    (※全体を和えながらお召し上がりください)
  • ※トマトは塩気がないので、あえて辛口のそばつゆを割らずに使用しています。
    味の濃度は、そばつゆの量で調節してください。






食材への細かな配慮としては、ツナ缶はできればノンオイルのもの使用して、トマトピューレに合わせるインカインチオイルの香りやコクを引き立たせることをおすすめします。ゴーヤは薄くスライスすると、素麺とも馴染んで食べやすくなりますよ。素麺の代わりに稲庭うどんにするなど、ぜひ、お好みの麺でお試しください。

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