第102号 植物油INFORMATION

遺伝子組換表示について


はじめに

 遺伝子組換え作物が商業的に本格的に栽培され以降、20年近い歳月が経過しています。この間、国内外において、組み換作物による健康被害等は一切確認されていません。とりわけ我が国においては、食品衛生法に基づき、食品安全委員会による科学的な評価を踏まえ、厚生労働省の認可を経るなど、国家としてその安全性が保証されているところです。
こうした状況下、2016年、第192臨時国会の「TPP等に関する特別委員会」において、表示対象食品の拡大やGM農産物の混入率など、EUの制度などを例に挙げ、見直しを求める声が相次き、TPP関連法案に対する附帯決議において、「遺伝子組換え食品の表示義務について、国民にとってわかりやすいものとなるよう検討を加えること」とされたところです。
このことを踏まえ、消費者庁は「遺伝子組換え表示制度に関する検討会」を開催、2017年度末を目途に報告書をまとめることとしたところです。

 消費者庁における、第1回検討会は2017年4月26日に開催され、海外の状況、組み換えの生産量、DNA検査の状況などが説明され、6月20日の第2回では、消費者団体4名等からヒアリング。さらに、第3回(7月19日)において、植物油業界を代表して、日本植物油協会に対するヒアリングなどが実施されたところです。
ここでは、第3回の検討会の場で、当方が説明した内容をご紹介します。

 

遺伝子組換表示について
  ┣ 1.義務表示事項の拡大に関して
  ┣ 2.植物油における遺伝子組換えDNAについて
  ┣ 3.トレーサビリティ制度について
  ┣ 4.表示変更に伴う事業者負担等について
  ┣ 5.遺伝子組換え表示制度に関する世界の動向
  ┣ 6.意図せざる混入率の引き下げについて
  ┣ 7.まとめ(商品に含まれるDNAの存在を基本とした表示制度に)