日本の味“マヨネーズ”
4.和食との融合で消費が拡大

  マヨネーズの消費が拡大した一つの要因として、和風の味とよくなじむことが挙げられます。醤油、味噌やわさびという伝統の調味料とも違和感なくなじむことが、食材としての汎用性を高めたと言ってもいいでしょう。卵焼き、明太子、かまぼこ、おにぎり、お好み焼き、せんべいなどとも相性がよく、海苔巻き寿司にまでマヨネーズが利用されています。

  ツナマヨ、ポテトサラダは外食産業の定番となり、どの店のポテトサラダがおいしいかを競うポテ・サラ芸人までが登場するようになりました。マヨネーズ好きの究極は“マヨラー”。

  青年期にアメリカでポテトサラダに親しまれた中島董一郎氏は、この世相をどのようにご覧になるでしょうか。さすがにマヨラーまではお見通しではなかったでしょうね。  

  忘れてはならないのは、マヨネーズが和食と融合したのではなく、和食と融合できるマヨネーズなどの開発が進められたことでしょう。それぞれの目的に応じた製品を登場させたマヨネーズ製造企業の味への限りなき追求が、消費拡大を支えた第一の要因と言えるのではないでしょうか。

  外国でマヨネーズを食した方は、日本でなじんでいるものと味がずいぶん異なることにお気づきになるでしょう。良質の素材選択、味の決め手となる「酢」(ビネガー)の開発などが、そのような相異をもたらしているのです。私たちの植物油もその一部に貢献してきたことを誇りにしています。


【 図4 マヨネーズのかかった野菜サラダ、マヨネーズの乗ったお好み焼き 】

マヨネーズのかかった野菜サラダ マヨネーズの乗ったお好み焼き

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