注21: |
トランス酸とは、マーガリンやショートニングの製造の場合のように、植物油などの液体油を固める際に生成する脂肪酸である。反芻動物の脂肪にも少量ながら含まれる。多く摂取すると血清の悪玉コレステロー
ル濃度を上昇させ、善玉を低下させることから、欧米では警戒されているが、日本人の場合は摂取量も少なく問題とならない。 |
注22: |
脂肪酸の炭素鎖数が8~12のものを中鎖脂肪酸と言い、この脂肪酸から構成されているトリグリセリド(脂肪)が中鎖脂肪である。吸収されやすく、肝臓に運ばれてよいエネルギー源となるため、消化器系の異常時や術後の脂肪源として使われている。 |
注23: |
コレステロールが酸化を受けると、種々の酸化コレステロールが生成する。体内では強い生理活性(動脈硬化・発癌・免疫異常など)を示すものがある。脂肪酸の場合と同様に、ビタミンEなどの抗酸化剤で酸化は防止できる。 |
注24: |
トリグリセリド(脂肪)はグリセロール(グリセリン)に脂肪酸が3個結合した構造を持っているが、特定の脂肪酸が特定の位置に結合して、特徴的な生理活性(易吸収性、易代謝性など)を発現するものを、とくに構造脂質と呼んでいる。最近では低カロリー脂質(例えばサラトリムなど)として利用されている。 |
注25: |
トリグリセリドは3個の脂肪酸が結合したものであるが、2個結合したものをジグリセリド(ジアシルグリセロール)と言う。最近、ジグリセリドは低カロリーで体脂肪がつき難いことや植物ステロールの血清コレステロール濃度低下作用を強めることが知られ、特定保健用食品として認可されている。 |
注26: |
リノール酸の異性体(構造を異にするもの)である。牛の肉や乳の脂肪中に含まれ、非常に広範な生理活性(抗癌・抗動脈硬化・肥満防止、免疫機能調節など)を示す。 |