植物油との出会いが生んだ世界の即席麺

4.即席麺についてもっと知りたい

(3)世界の即席麺の中で“変わりもの”があればご紹介ください

 “変わりもの”と言えるかどうかはともかく、各国の即席麺は、それぞれ独特の味を持っています。その地域・国の伝統的食文化に融合しているのです。だからこそこれだけ広がったのだと思います。

 いくつか例を挙げてみましょう。

シンガポール: 中国風とマレー風の二種類があります。中国風ではチキン、アワビ、カレー、ベジタブル、シーフードなどの味になります。
マレー風ではカレー、チキンの他、ラクサ(酸味、辛味、ハーブの効いたスープ麺)、ソト(濃厚な肉野菜スープ麺)があり、辛口の焼きそばも人気です。なお、政府指導により、非常食として各家庭で即席麺10食の備蓄が奨励されています。
中    国 : 日本ではあまり見ない牛肉入りの麺が代表格です。特に「紅焼牛肉麺」は砂糖を油で炒めてしょう油を入れたスープの牛肉麺です。他に牛骨ベースのスープで意外とあっさり味の「清燉牛肉麺」、トマト味のこってり麺「蕃茄牛肉麺」等があります。
ブ ラ ジ ル : 日本人にも馴染みの味からピザ、チーズ、ベーコン味などバラエティーは多いですが、ブラジルの代表的な料理、フェイジョン(煮豆料理)、シュハスコ(焼き肉、シュラスコとも言う)、ムケカ(ココナツミルクとココナツオイルをベースにした煮込み料理)などと見事に融合した即席麺があります。
メ キ シ コ : 辛いもの好きの国民性から「エビ・チリソース」、「エビ・ハバネロソース」などに人気があります。カップめんを電子レンジで調理しサルサ(激辛チリソース)を追加で掛け、ライムを絞って食べるのも人気だとか。

PREVMENUNEXT