“パン粉はどうやって作るの?”、“家庭でもつくれますか?”というご疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。パン粉は、その名の通り、まずパンを焼き、それを砕いて作ります。最初に大きいパン(三斤棒と言います)を焼きます。ちょっと写真をご覧ください。ふっくらと焼けたパンですが、日頃見慣れている食パンと何となく色合いが違うように見えませんか。
【 図3 パン粉製造用の食パン 】
資料:全国パン粉工業協同組合連合会提供
皆様が普通に召し上がる食パンには、小麦粉と水のほか、卵、バター、マーガリン、砂糖、香料など様々な副材料が練り込まれています。だから、普通の市販の食パンを砕いて作ったパン粉で揚げ物をすると、砂糖分が焦げたり、バターや香料の味が溶け出すことによって揚げ物の味を損ないます。しかし、パン粉用のパンは、水と小麦粉以外にはごくわずかの副材料しか練り込んでいないので、普通の食パンとはソフト感や風味が異なります。このパンから作られたパン粉は、自らの味を主張することなく、素材を優しく包み込むはたらきをします。この控えめな姿勢が、フライに適しているのです。
それでは、パン粉用のパンはどのようにして作られるのでしょうか。基本的には普通の食パンを焼くのとほぼ同じ工程で作られます。
まず、小麦粉と水、そしてごくわずかの副材料を混ぜ合わせ、パン生地を作ります。この生地を約1時間休ませ、約2倍の大きさに膨らむまで発酵させます。
膨らんだ生地を分割して型に入れ、更に十分に発酵させ、これをオーブンで焼き上げます。
ここまでは、生地が異なるだけで、普通の食パンを作る場合とほぼ同じ工程です。
焼き上がったパンは、微生物の発生を抑えるため真空冷却器で一気に冷まします。そして、冷めたパンを一晩保管したあと粉砕してパン粉になります。
【 図4 パン粉のできるまで 】
まず生地作り |
2倍の大きさまで発酵 |
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型に入れて更に発酵させ |
オーブンで焼き上げる |
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(焙焼式製パン法の場合) |
真空冷却器で熱を取り |
冷めたパンを一晩保管し |
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粉砕してパン粉のできあがり |
袋に詰める |
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(乾燥パン粉の場合には、水分調整後に袋詰め) |
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