サッカーのプレーぶりと似た植物油消費パターン
 植物油の消費パターンにも、サッカーとの共通点を見ることができます。

 世界のサッカーは、南米の個人技、ヨーロッパの組織プレーの二つに大別されていますが、植物油の消費もこれと似通ったパターンになっているのです。

表Cは、主な消費国でどのような植物油が消費されているかを整理したものです。南米のサッカー強豪国であるブラジル、アルゼンチンでは、1種類の油が全消費量の70%以上を占めています。ペレ、ジーコ、ロナウド、マラドーナなど神業に近い個人技で次々とゴールを揺るがしたスーパースター達と、どこかイメージが交錯していますね。

 これに対し、フランス、ドイツでは2種類、イタリア、スペインでは3種類の植物油を合計して全消費量の70%に達します。ベッケンバウアー、プラティニ、ロッシ、ジダンなど素晴らしい選手達の華麗なプレーはなお記憶に鮮明ですが、ヨーロッパのサッカーは個々人の能力を最大限に引き出す組織プレーが基本です。さまざまな種類の植物油がまんべんなく利用されていることと、とても似通っているのです。

 さまざまな植物油の利用と言えば、日本も多くの種類の植物油をバランスよく消費しています。中田、小野など日本人選手がヨーロッパのクラブチームで活躍できることと何か共通点があるのではないでしょうか。
表C 植物油消費量の油種別集中度 ‐2000年-
植物油消費の集中度
消費量が最も
多い油種
主な消費国
1種類の植物油が消費量の70%以上 大豆油 アメリカ、 ブラジル
ひまわり油 アルゼンチン、 ロシア
熱帯油脂 カメルーン、 マレーシア、 インドネシア
2種類の植物油で70%以上 大豆油 韓国、 セネガル、 チュニジア
なたね油 イギリス、 フランス、 ドイツ、 ポーランド、 スウェーデン
ひまわり油 ウルグアイ、 南アフリカ
熱帯油脂 デンマーク
3種類の植物油で70%以上 大豆油 メキシコ
なたね油 日本、 中国
熱帯油脂 ベルギー、 インド
オリーブ油 イタリア、 スペイン
ひまわり油 ポルトガル
4種類以上の植物油で70%以上 ひまわり油 トルコ
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