おせんべいと植物油、このすばらしきハーモニー
3.せんべいはどうやって作られる?

  もち米を6〜20時間水につけ置き(水浸)、これを蒸して、臼で搗いてお餅を作り、そのお餅を細かく切って干したものがあられ、平たく角形や丸形に切ったものがおかき(関西では、かきもち)です。切ることを欠く(又は、掻く)と表現しますが、これがおかきの語源だと思われます。餅が登場したときから、これを保存する方法として生まれてきたのではないでしょうか。あられやおかきは京都を発祥の地とする説が一般的なようですが、30〜40年前までは、地方や農家では、冬の時期にこれらを作り子供達のおやつにすることがごく普通に見られた風景でした。

  では、せんべいはどうやって作るのでしょうか。図1に示した“草加型”のせんべいの由来として、「ある茶店で、団子(だんご)を平たく延ばし、乾燥させて焼き、塩で味付けした。」ことが紹介されています(前述、「米菓業界の軌跡」から)。したがって、お団子の延長上にあるのがせんべいだと言っても良いようです。それは、現在のせんべいの作り方からも明らかでしょう。

  せんべいを作るためには、まず、よく研いだうるち米を粉砕し熱湯で練り、これを蒸し器で蒸したものを臼で搗き、餅(団子)状の生地を作ります。この生地を薄くのばし、型を抜き、乾燥させたのがせんべいです。

  これを加熱(焼く、揚げる)し、塩、醤油、砂糖などで味付ければ、お馴染みのせんべいになるわけです。

  このように記すと、米菓は簡単に作れるように見えますが、実際には、浸水時間、搗き方・練り方、乾燥の仕方、加熱の仕方によって澱粉の糊化の程度や、製品の膨らみ方(膨化)が大きく異なり、香りや味わいに差が生じます。そして、秘伝の味付けが加わり、あの独特のせんべいの味が生まれるのです。

【 図2 せんべいのできるまで 】

工程1 製粉 工程2 練り 工程3 蒸かし
工程4 搗き 工程5 伸し 工程6 乾燥
工程7 焼き 工程8 醤油つけ 工程9 出来上がり
資料:全国米菓工業組合提供
注:図は、わかりやすくするため手仕事で示していますが、現在、多くの米菓製造所では一連の工程は機械化されています。

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