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油糧種子、豊作の中での供給不足構造が明確に!
=12月1日に開催された第22回日加なたね協議の報告から= |
植物油の原料である油糧種子は、輸出余力を持つ生産国が限定される一方、中国をはじめとする諸国の油脂需要が増加する傾向にあり、需給の逼迫が懸念されています。このような状況の中、12月1日に日本で開催された第22回日加なたね協議でなたねに関する重要な報告が行われました。
日加なたね協議は、政府 油脂業界 流通業界が共同で半年ごとに行っている会合で、カナダのなたね(カノーラ種)の生産 品質 流通消費に関する最新情報を基に議論を行っています
今回の協議では、カナダの1998~99作物年度の需給見通しにおいて、生産は730万トンと史上最高であったにもかかわらず、洪水により産地が大被害を受けた中国の輸入需要の急増をはじめ、世界の需要が強く、日本への輸出可能量
は昨年より10%減の168万トン、期末在庫がわずか19万トンに落ち込むという衝撃的な報告がなされました。需要量 に対する在庫率は2.5%にすぎず、これは大豆需給が逼迫した96~97年度末のアメリカの在庫率(9%)に比較しても異常に低いものです。また、オーストラリアのなたねも150万トンを超える豊作でありながら需要が殺到し、日本向け輸出は昨年並みの20万トンにとどまるとの見通
しが示されました。
日本国内における植物油の価格は、業界の努力により比較的安定しているため、なたねのように国際相場が豊作にもかかわらず高値を続けていることはあまり知られていません。しかし、このような状況により、国際相場での一層の価格上昇が予想されます。なたねは日本の植物油供給の約40%をも占める重要な原料であり、国際需給の逼迫は国内の植物油市場にも大きな影響を及ぼすにちがいなく、植物油業界としては今後一層の努力をせまられるものと思われます。
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