50年の間に急成長を遂げ、いまも発展途上にある即席麺について、日本即席食品工業協会の任田耕一専務理事にお伺いしました。
(1)世界ラーメンサミットが開催されていると聞きましたが、どんな会議で、何カ国が参加されているのでしょうか
即席麺の生みの親、故安藤百福氏の提唱により、平成9年3月、世界10ヶ国の主要即席麺メーカー10社及び1団体(当協会)が東京に集い「世界ラーメン協会」IRMA(International Ramen Manufacturers Association)が設立されました。その趣旨は、「即席麺の品質改善及び消費の拡大を目指し、各社が情報を共有し、技術問題、環境問題等共通の課題について意見交換することによって、世界の食生活に貢献するとともに業界の発展に寄与すること、併せて相互の親睦を深めること」にあります。
設立時の東京会合を第一回世界ラーメン・サミットとし、以後ほぼ2年に一度、各国持ち回りでサミットが開催されています。世界ラーメン・サミットは世界ラーメン協会のいわば定時総会ということになります。開催国の元首級指導者のご臨席の下、各国の即席麺を巡る情勢をレヴューするとともに時宜に適った諸課題に関しシンポジウムを行っています。今年の4月にはマレーシアの首都クアラ・ルンプールで第7回大会が開催されることとなっています。
一方、世界ラーメン協会のイニシアティブにより平成11年にスタートしたCODEX即席麺規格策定作業は、紆余曲折はあったものの平成18年7月のCODEX総会でステップ8として採択され、即席麺世界規格が成立しました。
この規格の名称が「CODEX Standard for Instant Noodles」となったこともあって、平成19年2月、IRMAからWINA (World Instant Noodles Association)へと名称を変更するとともに、より多くのメンバーを受け入れるように機構が変更されました。
現在WINAの正会員は世界22ヶ国60社に及び、当協会はIRMA発足時の経緯もあり、特別会員として参加しています。
世界ラーメンサミット開催経緯
第一回 |
平成 9年 |
日本・東京 |
第二回 |
平成11年 |
タイ・バンコック |
第三回 |
平成13年 |
インドネシア・バリ |
第四回 |
平成16年 |
中国・上海 |
第五回 |
平成18年 |
韓国・ソウル |
第六回 |
平成20年 |
日本・大阪 |
第七回 |
平成22年 |
マレーシア・クアラルンプール(予定) |
【 図3 世界ラーメンサミット大阪大会(平成20年4月) 】 ― 開会式に小泉元首相も臨席 ―
注:左から橋下大阪府知事、安藤WINA会長、小泉元総理、平松大阪市長
資料:日本即席食品工業会提供
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