【植物油についての学習】
植物油の歴史、種類、栄養、効用、摂取量について、本やインターネットから調査しました。また植物油製造会社の「植物油のできるまで」というビデオから製油工程を学びました。現在多くの種類の植物油は店舗で購入できますが、このような製造技術が開発される以前は実際に植物からどのように油を採っていたのだろうかという疑問を持ちました。
【なたね油の搾油体験】
学校の近隣に住む農家の方のご協力をいただき、「なたね」から油を搾る体験をしました。花が落ちた後、根元から刈り取り、2週間乾燥させ、脱穀して6.9㎏のなたねを採りました。とても小さななたねの粒を見て、果たして油が出るのか不安になりましたが、ジャッキで圧力をかけていくと、黄色い油が少しずつ出てきた時には感激しました。100gあたりわずか6.2mlしか採れないことを知り、一滴の油を搾ることの大変さを知りました。トウモロコシのような独特の臭いがあるので、ドレッシングなどの生食ではなく、揚げ油や炒め物用として研究活動に利用しました。
【地元の菓子工房訪問】
地域の食材を活かしたお菓子作りを研究されている菓子工房を訪問し、植物油を使ったシフォンケーキの製菓過程を見学させていただきました。季節に応じて町内産のかぼちゃやヨモギを加えるなど、常に商品を開発されており、地元にある食材の良さを多くの人に知ってもらいたい、と話されていました。
【調理の研究】
【1】はっさくシフォンケーキ |
菓子工房での取材を活かして、地元で生産量の多いはっさく入りのシフォンケーキを試作しました。皮の大きさや果肉の量の違う3種類のケーキを先生方や生徒に試食してもらい、感想を聞いてレシピを研究しました。 |
【2】シーズンドレッシング |
地域で豊富に生産される旬の野菜を食べやすくするために、シーズンドレッシングを考えました。春ははっさく、夏はすだち、秋はごま、冬はゆずと、植物油と混ぜる果汁を変え、わかりやすいように、油と果汁を同量の割合にしました。
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その他、そば粉ドーナツ、金時カリカリ揚げ、金時フレーク、わかめソース、なると金時のそうめん揚げなど地元食材を使った調理法を考え、普及活動に活かせるように「オイルクッキングカード」にして整理しました。
【廃油の活用について】
揚げ物料理をすると、その油の処理について考えさせられます。私たちの自治体では、凝固剤等で処理して燃えるゴミに出していますが、食用油の廃油を軽油燃料として再資源化している企業があることを知り、訪問してお話を伺いました。
植物性の廃油にメタノールなどを反応させるとBDF(バイオディーゼルフェーエル)という軽油の代替燃料になり、他の軽油よりも黒煙の排出量が少なく、環境にやさしい燃料として注目されているということを知りました。私たちの食生活が、環境に直接関わっていることを意識し、私たちもできる範囲で廃油回収を呼びかけることにしました。
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