|
ふだん見過ごしがちな植物油のマークや表示。実は、そのひとつひとつにちゃんとルールがあるのです。ルールを学んで、商品選びの眼をますます確かなものにしましょう。
Study1 品質表示を学ぶ
■「JASマーク」のルール
JASとは「日本農林規格」の略称。品質と表示が農林水産大臣の制定した規格に合格した商品に「JASマーク」(図1参照)をつけ、消費者が商品選びをするときの品質判断基準としてもらおうという制度です。
JASマークをつけていいかどうかの判定は農林水産大臣の認可を受けた財団法人が行います。植物油の場合は、財団法人日本油脂検査協会が行っています。
■「一括表示」のルール
植物油の容器の側面や裏に、品名や内容量などがまとめて表記されています。これは 「一括表示」と呼ばれ、そこに表記する内容、表記のしかたにはすべて一定のきまりがあります(図2参照)。 |
|
■商品名・品名のルール
植物油には、名前の付け方にもルールがあります。先に説明した「一括表示」のなかの ^品名 bはもちろんですが、メーカーがその商品に固有につける“商品名”も、自由に付けていいわけではありません。「消費者に誤解を与えない」というのがルールの精神。少しややこしそうですが、ルールがわかると、商品名だけで植物油の中味を判断することが可能になります(図3参照)。 |
|
「サラダ油」「天ぷら油」の名前のルールは?
原料名を商品名に取り入れることが多いなか、ちょっと目立つのが「サラダ油」「天ぷら油」という名前。これにもルールがあるのでしょうか?
「サラダ油」の場合、「サラダ油」と名付けるにはJAS規格の「摂氏0度で5時間以上置いても澄んだままの状態である」という基準に合格しなければなりません。それだけに、精製過程など特に念入りな作業が必要となります。その質の良さが評価され、サラダだけでなく、炒めものや揚げものにも広く使用されています。
一方「天ぷら油」にはこうした基準はありませんが、風味・香りなど揚げものに使うのに適した工夫がほどこされています。
このように、どちらもその用途にマッチするよう作られた油。植物油の使い方が広がるなか、このように用途を名乗る油も、もっと増えるかも知れません。 |
Study2 栄養表示を学ぶ
■栄養表示のルール
食品に含まれるカロリーや栄養素に対する消費者の関心が深まり、食品一般 にさまざまな栄養的メリットを強調する商品が増えたことを受けて、平成8年に「栄養改善法」に基づいた表示基準ができ、栄養成分表示にルールが作られました(図4参照)。 |
|
|