一般社団法人日本植物油協会は、
日本で植物油を製造・加工業を営む企業で構成している非営利の業界団体です。

植物油が綴るごちそう歳時記

植物油はその料理の美味しさの鍵を握っており、ヒトにとって必要な栄養素を効率良く補うことができる、香りを生かすことのできる調味料。
適量を健康的に摂取することは、現代人の大きなテーマのひとつです。また、“植物油”で味に深みが生まれます。
そこで、植物油“大さじ一杯”でつくる、医学博士であり管理栄養士の本多京子先生に献立をご考案いただくことにより、単なるレシピ提案にとどまることなく、医学的・栄養学的な視点も盛り込んだ内容としていきます。主菜は植物油を活かした料理、その他の付け合わせや副菜などのメニューを提案します。調理は簡単で栄養たっぷりの献立を、旬の素材を意識しながら、春夏秋冬の4回シリーズ(※季節ごとに2献立)でお届けしていきます。ぜひ、このレシピを実践して皆さんが健康寿命を高め、毎日を元気に過ごしていただけると嬉しい限りです。

植物油が綴るごちそう歳時記

医学博士・管理栄養士

実践女子大学家政学部食物学科卒業後、早稲田大学教育学部体育生理学教室研究員を経て、東京医科大学で医学博士号を取得。

2007年4月に策定された国民運動「新健康フロンティア戦略」の健康大使。日本体育大学女子短期大学部専攻科では『子供の食と栄養』を担当。NPO日本食育協会並びに日本食育学会理事。プロ野球のほか、ラグビー、スキー、相撲などスポーツ選手に対する栄養指導の経験を有する。テレビや雑誌などで、健康と栄養に関するアドバイスやレシピを多数制作。

『別冊NHKきょうの料理 シニアの楽々元気レシピ』(NHK出版)など、著書は60冊を超え、近著に『お腹すっきり腸健康法』(集英社)『柑橘レシピ』(日東書院)がある。

第四回:「サワラのネギあんかけ」&「たけのこ麻婆」で、初春の息吹を堪能しましょう! 春の献立「1」・・・お魚が主菜の三品 合計623kcal(※1人分のカロリー摂取量の目安)

暑さや紫外線の影響で、肌へのダメージも大きくなる夏。体内では老化の元といわれる活性酸素の生成量が増えてくるシーズンです。いかに活性酸素の働きを抑えこむかは、老化対策のカギ。そこで今回のお魚料理は、海老を主役としながら、活性酸素の除去を助ける抗酸化栄養素を豊富に含んだオクラやトマトなどの夏野菜をたっぷりと摂取できるスープカレーです。カレー粉のスパイスには、それ自体に抗酸化作用もあるのでおすすめ。オクラのカロテンや、トマトのリコピンなどは脂溶性の栄養素なので、植物油を使って調理すると一段と吸収性が高まります。

春の献立「1」・・・お魚が主菜の三品 合計623kcal(※1人分のカロリー摂取量の目安) 海老とオクラのスープカレー
材料(2人分)
  • 海老(※ブラックタイガー)・・・8尾(※正味100g)
  • オクラ・・・10本(100g)
  • エリンギ・・・1本(50g)
  • 玉ネギ(※粗みじん切り)・・・1/2個分(90g)
  • トマト・・・大1個(200g)
  • ニンニク(※みじん切り)・・・小さじ1
  • オリーブオイル・・・大さじ1&1/2
  • カレー粉・・・大さじ1
<A>
  • トマトケチャップ・・・大さじ1
  • 水・・・100ml
  • 固形コンソメ・・・1個
  • ローリエ・・・1枚
  • プレーンヨーグルト・・・100ml
  • 粉チーズ(※パルメザンチーズ)・・・大さじ2
作り方
  • 海老は背わたを取り、尾だけを残して頭と殻を除いておく。
  • オクラはヘタの周囲をくるりとむき、エリンギは長さを半分に切ってから手で食べやすく裂いておく。トマトは湯むきしてざく切りにする。
  • 鍋に玉ネギとニンニクを入れ、オリーブオイルで軽くキツネ色になるまで炒める。
  • 「3」にエリンギ・オクラ・海老・トマトの順に加えて炒め合わせ、海老が赤くなったらカレー粉を振り入れてさらに炒める。
  • 「4」に「A」を入れて7~8分煮込み、プレーンヨーグルトと粉チーズを加えてさらに5~6分煮れば出来上がり。
かぼちゃと枝豆の甘酢サラダ
材料(2人分)
  • カボチャ・・・120g
  • 枝豆(※茹でてさやから出したもの)・・・大さじ2(20g)
<A>
  • 酢・・・大さじ1
  • 砂糖・・・大さじ1
  • ごま油・・・大さじ1/2
  • 醤油・・・小さじ1
  • 赤唐辛子(※輪切り)・・・少々
作り方
  • カボチャはところどころ皮をむいて、5ミリ厚さのいちょう切りにし、やや固めに茹でて、ザルに上げて水気を切っておく。
  • 枝豆は塩少々加えた熱湯で茹でて、さやから出したものを用意する。 (※または、冷凍の枝豆を解凍してからご使用ください)
  • ボールに「A」を合わせ入れ、「1」&「2」を和えて出来上がり。
モロヘイヤの海苔和え
材料(2人分が目安)
  • モロヘイヤ ・・・1パック(※葉先正味80g)
  • 焼き海苔(※全形)・・・1/2枚
<A>
  • めんつゆ(※3倍濃縮タイプ)・・・小さじ2
  • だし汁・・・小さじ2
  • 練り辛子・・・少々
作り方
  • モロヘイヤは葉先を摘み、塩少々を加えた熱湯でさっと茹でて冷水にとり、水気を絞ってざく切りにする。
  • ボールに「A」を合わせ、「1」にちぎった焼き海苔をさっと和えて器に盛り、練り辛子をのせて出来上がり。
夏の献立「2」・・・お肉が主菜の三品 合計659kcal(※1人分のカロリー摂取量の目安)

豚もも肉と夏野菜たっぷりの「ヘルシー豚丼」は、ごま油とオイスターソースのコクと香りが食欲増進につながる夏のスタミナアップメニュー。副菜の「長芋とオクラのわさび酢和え」は、弱った胃腸の働きをサポートするメニュー。もうひとつの副菜「コーンとしめじの中国風スープ」は、冷房に強い身体を生み出すメニュー。この三品を夕飯にしつらえることで、いわゆる夏バテとは無縁の生活を過ごしていただけることでしょう。

夏の献立「2」・・・お魚が主菜の四品 合計659kcal(※1人分のカロリー摂取量の目安) たけのこの麻婆
材料(2人分が目安)
  • 豚もも肉(※薄切り)・・・100g
  • トマト・・・1個(160g)
  • 玉ネギ・・・1/4個(45g)
  • ニラ・・・1/4把(25g)
  • ごま油・・・大さじ1&1/2
  • ニンニク(※みじん切り)・・・小1片分
<A>
  • 砂糖・・・大さじ1
  • 酒・・・大さじ1
  • 醤油・・・小さじ2
  • オイスターソース・・・小さじ1
  • 片栗粉・・・小さじ1
  • 鶏がらスープの素・・・小さじ1/2
  • コショウ・・・少々
  • ご飯・・・2人分(300g)
作り方
  • 豚肉は一口大に切り、トマトはへたを除いて横半分に切り、さらに大きめの一口大に切る。玉ネギは1cm幅のくし形切り、ニラは3~4cm長さに切っておく。
  • 「A」の調味料を合わせておく。
  • フライパンにごま油とニンニクを入れて火にかけ、香りが出てきたら豚肉を加えて炒める。
  • 豚肉に火が通ったら、玉ネギ・トマト・ニラの順に炒め合わせ、「A」を回しいれる。とろみがついてきたら、コショウ少々をふって仕上げる。
  • 器にご飯を盛って、「4」をかけて出来上がり。
蒸し茄子の黒ごまサラダ
材料(2人分)
  • 長芋・・・5~6㎝(100g)
  • オクラ・・・6本(60g)
<A>
  • 酢・・・大さじ1/2
  • だし汁・・・大さじ1/2
  • 砂糖・・・小さじ1
  • 醤油・・・小さじ1/2
  • 塩・・・小さじ1/4
  • 練りわさび・・・少々
  • 焼き海苔・・・少々
作り方
  • 長芋は皮をむいてポリ袋に入れ、めん棒などでたたいて粗つぶしにする。
  • オクラは塩少々加えた熱湯でさっと茹でて、冷水にとり水気を切って小口切りにする。
  • 「A」をボールに合わせ、「1」&「2」を和えて器に盛り、細かく切った焼き海苔を盛って出来上がり。
春カブとトマトの甘酢和え
材料(2人分が目安)
  • コーンクリーム(※缶詰)・・・1/3カップ
  • しめじ・・・1/2パック(50g)
  • 卵・・・1個
  • 生姜(※みじん切り)・・・1片分
<A>
  • 水・・・1.5カップ
  • 鶏がらスープの素・・・小さじ1/2
  • 酒・・・大さじ1
<B>
  • 片栗粉・・・小さじ1
  • 水・・・大さじ1
  • 万能ネギ(※小口切り)・・・少々
  • 黒コショウ(※粗挽き)・・・少々
作り方
  • しめじは石付きを除いて小房に分け、卵は溶きほぐしておく。
  • 鍋に植物油を熱して生姜としめじを炒め、しんなりしたらコーンクリームと「A」を加え、煮立ったら「B」を加えてとろみをつけ、溶き卵を回し入れる。
  • 「2」を器に盛り、万能ネギをちらし、黒コショウをたっぷりふって出来上がり。
このページを印刷する