一般社団法人日本植物油協会は、
日本で植物油を製造・加工業を営む企業で構成している非営利の業界団体です。

植物油の道

植物油の利用と消費

 植物油は、食用、非食用の両面で幅広く利用されていますが、どの用途に、どれだけの量が利用されているかを正確に把握することは困難です。

 日本植物油協会では、植物油製造企業から容器の容量別の製品供給量を推計していますが、これによって大まかな用途別の消費動向を見ることができます。

① 内容量が8kg未満の容器
1.5kg以下の少量容器のものが主体ですが、最近では、単身世帯の増加や世帯構成の変化を反映して容器の小型化が進み、500g以下の容器が増加しています。小売店で販売されるもので、用途は主として家庭用消費向けと考えられます。

② 内容量が8kg~16.5kgの容器
16.5kgの缶(一斗缶と称しています)が主体で、日本の伝統的な容器です。用途は主として外食産業、惣菜業等で、業務用と総称しています。

③ 内容量が16.5kgを超えるもの
ドラム缶等の大型容器で供給されるものもありますが、主体はタンクローリー等でバルク運搬されるものが主体で、通常バルクものと称しています。主にマーガリン、マヨネーズ、ドレシング、お菓子等多様な食品加工業の原材料に仕向けられるものですが、1990年代に規模の大きい外食産業や惣菜産業で、小型のミニタンクを備え付け、タンクローリーで供給する形態も増えました。これらを総称して加工用としています。食用需要の6割が加工用となっています。

表10 容器の容量別にみた食用植物油の供給量(推計)

(単位:千トン)

(単位:千トン)

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注:(1)当協会において推計したものである。

(2)千トン単位でまとめているため、内訳の和と合計値が一致しないことがある

(3)製品出荷時の容器の容量により分類したものであり、ミニ・ローリーで出荷した製品は主に業務用向けであるが、この表では加工用に含まれることとなるので、実際の消費形態とは一致しないことに留意する必要がある。

注:(1)当協会において推計したものである。

(2)千トン単位でまとめているため、内訳の和と合計値が一致しないことがある

(3)製品出荷時の容器の容量により分類したものであり、ミニ・ローリーで出荷した製品は主に業務用向けであるが、この表では加工用に含まれることとなるので、実際の消費形態とは一致しないことに留意する必要がある。

 日本における植物油の食料消費量を正確には把握できませんが、農林水産省は、食料需給表において1年間(会計年度)の植物油の総供給量から工業用に利用された数量等を差し引き、食料用に供給された植物油の数量を推計し、これを食用消費量としています。これを、推計人口(年度中央値)で除して1人1年当たり供給量が算出されます。(表11参照)。

 この供給量(=消費量)は家庭で消費される植物油だけではなく、加工食品や市販の総菜等の調理に利用された植物油、外食産業で使用された植物油をも含めたものです。最近の一人1年当たり消費量は横ばいで推移しています。

表11 日本の植物油の食用供給量(消費量)の推移
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資料:農林水産省「食料需給表」

注:供給純食料とは、食用に供給された数量から、加工・調理過程におけるロス推計量を差し引いたものである。

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