一般社団法人日本植物油協会は、
日本で植物油を製造・加工業を営む企業で構成している非営利の業界団体です。

植物油と栄養

3.脂肪酸のはたらき

(6) バランスのとれた食生活が大切

 植物油は食品であり薬剤ではありませんので、脂肪酸や微量成分の機能や効果に即効的な効果を期待することは禁物です。油脂に限らず食品とは、長期にバランスよく摂取することでそれぞれの成分の効果が出現し、人体の機能を正常な状態に保つものであると考えるべきでしょう。また、微量成分の一部は過剰摂取による影響が不明のものもありますので、注意が必要です。バランスの良い食生活が適正な脂質の摂取に結びつくのですが、どうすればバランスが良くなるのかを判定することは非常に難しいことです。家庭食、外食、加工食品等の利用を問わず、特定の食べ物に偏らないこと、脂質の多い食べ物はおいしいので食べ過ぎに注意を払うこと、腹八分目の教訓を守ること、1週間単位ぐらいで全体のバランスを考えることなどこれまで言われていたことを実行することが大切なのだと思います。

 植物油の脂肪酸バランスについては、ご家庭で基本となる油(サラダ油、キャノーラ油など)を決め、オリーブ油、ごま油、こめ油、ひまわり油、とうもろこし油、綿実油などお好みの油を2~3種類備えていただき、これらを適当に組み合わせてご使用いただくと、脂肪酸摂取のバランスも良くなるでしょう。植物油は、料理をおいしく仕上げる調理補助剤的な食品ですから、先ず、おいしく召し上がっていただくことが私たちの希望です。

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