植物油の健康性、安全性につきまして

1.食事のバランスが重要

  油脂が高エネルギー(高カロリー)であるがゆえに肥満につながるとして、低脂肪=ヘルシー、油脂はなるべく食べない方が良い、という少し短絡的に過ぎる風潮があります。
  厚生労働省は、「日本人の食事摂取基準2015年版」において、好ましいBMIを維持するためのエネルギー摂取を推奨し、乳児を除き高齢者層に至る全世代の脂質摂取量を総摂取エネルギーの20〜30%が適当としています。
  肥満は、摂取エネルギーが消費エネルギーを上回る生活を続けたことが原因であって、炭水化物、脂質、たんぱく質全体の問題です。いたずらに油脂を減らすことは食事バランスを崩すことにつながりかねません。

表1.目標とするBMIの範囲(男女共通)

年齢(歳) 目標とするBMI(kg/m2)
18〜49 18.5〜24.9
50〜69 20.0〜24.9
70以上 21.5〜24.9
厚生労働省「日本人の食事摂取基準2015年版」

  植物油にはリノール酸、α-リノレン酸という必須脂肪酸が含まれています。これらは身体にとって無くてはならないものですが、人体の中では作ることができず、食品から摂取する必要があります。上記の食事摂取基準でも不足することのないように、それぞれn-6系脂肪酸、n-3系脂肪酸として、摂取目安量が定められています。

表2.n-6系、n-3系脂肪酸の食事摂取基準

  n-6系脂肪酸(g/日)目安量 n-3系脂肪酸(g/日)目安量
年齢等 男性 女性 男性 女性
0〜5(月) 4 4 0.9 0.9
6〜11(月) 4 4 0.8 0.8
1〜2(歳) 5 5 0.7 0.8
3〜5(歳) 7 6 1.3 1.1
6〜7(歳) 7 7 1.4 1.3
8〜9(歳) 9 7 1.7 1.4
10〜11(歳) 9 8 1.7 1.5
12〜14(歳) 12 10 2.1 1.8
15〜17(歳) 13 10 2.3 1.7
18〜29(歳) 11 8 2.0 1.6
30〜49(歳) 10 8 2.1 1.6
50〜69(歳) 10 8 2.4 2.0
70以上(歳) 8 7 2.2 1.9
妊婦 - 9 - 1.8
授乳婦 - 9 - 1.8

厚生労働省「日本人の食事摂取基準2015年版」

目安量: 一定の栄養状態を維持するのに十分な量として設定される基準値で、不足状態を示す人が殆ど観察されない量のこと。

表3.n-6系、n-3系脂肪酸の平均摂取量

  n-6系脂肪酸(g/日) n-3系脂肪酸(g/日)
年齢等 男性 女性 男性 女性
1〜2(歳) 4.68 4.63 0.89 0.84
3〜5(歳) 6.90 6.16 1.35 1.25
6〜7(歳) 7.73 7.28 1.49 1.36
8〜9(歳) 9.07 8.39 1.78 1.59
10〜11(歳) 10.24 9.65 2.04 1.88
12〜14(歳) 11.81 10.45 2.40 1.97
15〜17(歳) 13.49 9.91 2.58 1.89
18〜29(歳) 11.67 9.08 2.29 1.84
30〜49(歳) 10.98 8.90 2.30 1.84
50〜69(歳) 10.31 8.99 2.63 2.20
70以上(歳) 8.76 7.65 2.41 2.05
妊婦 - 8.64 - 1.65
授乳婦 - 10.26 - 2.15

厚生労働省「平成24年国民健康・栄養調査」

  このほか、植物油にはトコフェロールという天然抗酸化成分が含まれています。植物油はトコフェロールにより酸化から守られ、適切に保管、使用する限り、健康を害するような劣化は起こりません。
  さらに、トコフェロールの中には体内で抗酸化作用を発揮するビタミンEとして働くものもあります。
  このように、植物油は単にエネルギー源と考えるのではなく、健康に大切な栄養成分の供給源でもあり、食生活の中でバランスよく摂る事が大切です。

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