菜種生産の限界に挑むカナダ

1.日加菜種予備協議について

(1)植物油製造業のCO2排出抑制目標

@ 日本植物油協会では、政府の「京都議定書目標達成計画」に基づき2008〜2012年度平均を目標年度とするCO2排出抑制目標を2009年5月に策定しています。
具体的な当協会のCO2排出抑制目標(2008〜2012年度平均)について、次のように定めました。
(1)CO2排出量を1990年度に比べ8%以上削減することとしました。CO2排出量を620千t以下とするものです。
(2)これとともに、CO2排出原単位の目標を定めています。CO2排出原単位とは、植物油生産量(処理量)(1t)につき、排出されるCO2排出量 (t)のことです。このCO2排出原単位を1990年度に比べ16%以上削減することとしました。具体的な数値としては、0.292以下 としています。

A この計画期間は終了しましたが、昨年10月、2013年以降についても、この目標水準を踏襲することとしました。なお、この目標水準は、当面、2020年度までを対象としています。

B 2013年11月、政府は2020年度を目標年度として2005年度に比べ3.8%の減少を図るとする新たな目標を定めました。

C 当協会の目標は、政府の新たな目標水準よりも高いレベルのものとなっています。

(注)政府の目標値をベースとした場合(2020年度)2005年度比3.8%減
2005年度比3.8%減とした場合のCO2排出量   621千t
2005年度比3.8%減とした場合のCO2排出原単位 0.294

(2)製油産業の2013年度のCO2排出量

@ 2013年度の植物油生産量(処理量)は、2,115千トンと前年度(2,091千トン)に比べ1.1%増となりました。

A これに必要としたエネルギー消費量は前年度に比べ1.1%の減となりました。植物油生産量が増加する中で、エネルギー消費量を減らすことができました。これは、ガス・コージェネレーションの導入・稼働率の向上、ボイラー設備の更新等により、エネルギー利用の効率化を図られたことによるものです。 CO2排出量は559千トン(クレジット調整後)、CO2排出原単位は0.264(クレジット調整後)と目標水準をクリアすることができました。 なお、このクレジット調整後とは、電力会社が植林等によりCO2排出クレジットを取得した場合炭素排出係数を適用して算定したものをいいます。

B CO2排出量、CO2排出原単位ともに、エネルギー利用の効率化等により、これまで減少傾向で推移してきました。ただ、2013年は、CO2排出量、CO2排出原単位とも、前年度に比べ5.1%、3.9%の増加に転じました。 これは、私ども植物油業界にとっては与件となる電力の炭素排出係数が前年度に比べ大きく上昇したことに起因するといえます。このような炭素2排出原単位の上昇に関して東京電力は、「2011年度以降のCO2排出原単位は、原子力発電所停止の影響により火力発電電力量が大きく増加しているため、2010年度以前に比べて高い水準で推移しています。また、2013年度のCO2排出原単位は、京都議定書第一約束期間(2008〜2012年)が終了したことに伴い、京都メカニズムクレジット等の反映量が減少しました。」としています。
ちなみに2013年度の電力の炭素排出係数は1.554と前年度(1.203)に比べ3割も上昇しています。

【CO2排出量等の実績と目標】(単位:千t、千t−CO2)

  1990年度
(基準年度)
2011 2012 2013 2013
(電力排出
係数2012年度)
(注)
目 標
(2020年度)
植物油生産量
(処理量)
1,943 2,084 2,091 2,115 2,115 -
エネルギー消費量
(原油換算千kl)
278 258 250 247 247 -
CO2実排出量 675 559 553 559 543  
CO2排出量
(クレジット調整後)
675
551
532 559 523 【620】
(100.0) (81.5) (78.8) (82.8) (77.5) 基準年比8%削減
CO2排出原単位
(クレジット調整後)
0.347 0.2640.254 0.264 0.247 【0.292】
(100.0) (76.0) (73.2) (76.1) (71.2) 基準年比16%以上
削減

(注)2013年のエネルギー消費量について電力の排出係数を2012年度と同じとして試算したものである。

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