植物油を使用する主婦の意識に変化? −引き続き価格と健康がキーワード−

5.Keep It Coming

 最後に、最近の食用油の価格についてお伺いした結果についてご紹介しましょう。油糧種子・油脂の国際需給は、需要の急速な増加に引っ張られて逼迫した状態が続いており、国際価格はこの数年の間にこれまで考えられなかった水準に上昇しました。特に2012年は、北米を中心に世界の油糧種子産地が干ばつに見舞われ、生産量が減少したことから大豆、菜種の国際価格は史上最高値に達しました。現在では、油糧種子の生産が回復したことから、2012年当時からはやや低下しましたが、それでも、大豆は10年前の価格のおよそ2倍、菜種は同じく1.5倍の水準にあります。このため、私ども製油業界も、このような原料価格を反映した製品価格のご負担をお願いしてきました。
 このような背景から、先ず、植物油には限定せず、「原料となる農産物の国際価格の上昇によって、食料品の価格が上昇している」ことについてお伺いしたところ、「よく知っている」、「詳しくはないが知っている」とお答えの方が79%で、特に60歳代の方では、その割合は90%を超えました。原料価格上昇による食料品価格の上昇については、メディアが北米の干ばつの映像とともにセンセーショナルに報道しました。主婦の皆様にも、このような事情が浸透していることが窺えます。

 それでは、食用油の価格に対する実感をお伺いしたところ、73%の方が「高くなっている」ことを実感され、特に40歳代では85%の方がそのように実感されています(図10)。しかし、そのうち「高くはなったが、高すぎるということではない」とお答えいただいた方が全体の37%で、40歳代でも45%の方からそのようにお答えいただきました。勝手に判断することは許されませんが、今の情勢ではある程度の価格上昇はやむを得ないとお受け止めいただいているのではないかと拝察しています。
 ただ、全体では12%の方が「以前の価格と比べたことがない」とお答えになりました。この調査ではその理由をお尋ねしていませんが、日持ちのする商品であり、頻繁にお買い求めになるものではないことから、すぐには価格比較ができないということかもしれません。
 このような主婦の皆様のご意向を知ることは、製油業に携わる者にとって貴重なことと受け止めております。これからも、皆様にご納得いただける価格形成に努めてまいります。

【 図10 最近の食用油価格に関する意向 】

図10  最近の食用油価格に関する意向
PREVMENUNEXT