皆様に支えられて50年

4.植物油供給の変化 

 消費の増加に伴い、協会発足時には48万5千トンであった植物油生産量は、9年後の1971年に100万トンを超え、その後も増加を続け、2000年にはピークの188万5千トンに達しました。この増加する需要を支えたのは、最初は大豆油の増産であり、その後、菜種油がこれに代わります。図3は1960年以降10年ごとの植物油供給量(国内生産量+輸入量)の推移を示していますが、50年間に供給量が約5倍に増加する中で、当初は大豆油が増加し、1980年代から菜種油が増加した実態が分かります。そして2000年代になると大豆油が減少し、菜種油も横ばいとなり、熱帯油脂(おもにパーム油)が増加してきたことが分かります。


【 図3 植物油供給量の推移(10年ごと) 】
(単位:千トン)
図3 植物油供給量の推移(10年ごと)
資料:農林水産省「油脂生産実績調査」、財務省「通関統計」

 ところで、これら植物油供給実態を絶対量ではなく構成比でみるとどうなるのでしょう。図4は、図3の数量を構成比に置き換えたものです。1960〜1970年当時、日本の植物油供給は非常にバラエティーに富んだものであったと言えるようです。この大分類では、その他の植物油(こめ油、ごま油、綿実油、サフラワー油など)の供給量が、大豆油、菜種油、熱帯油脂を上回っていました。私たちは、この当時から様々な油をバランスよく利用していたことになります。しかしこれらの植物油は、世界で生産される原料(種子)の絶対量が少ないため、増加する需要を満たすことはできませんでした。このため菜種油や熱帯油脂に取って代わられ、大豆油と菜種油を基礎的な油種として、多様な植物油が供給される構造に変化することとなりました。表現はよくないのですが、今ではマイナーとされている植物油が、50年前は植物油供給の主役であったことは興味深い事実です。

【 図4 我が国の植物油供給の油種別構成比 】
図3 植物油供給量の推移(10年ごと)
資料:図4に同じ
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