ちょっと不安が生じた菜種の供給
8.輪作期間の短縮化

 カナダの菜種生産は、この10年間で飛躍的に増加しました。需要の増加に加え、趨勢として堅調であった需給情勢から、価格が高い水準に保たれたのがその大きい要因でした。

 カナダの平原3州(マニトバ州、サスカッチェワン州、アルバータ州)は、カナダの穀倉地帯で、小麦、大麦、デュラム小麦、アマニ、そして菜種が広範に栽培されています。これらの作物に牧草あるいは休耕を取り入れる輪作体型が成立しています。広大な農地に農薬や除菌剤を散布することは効率的ではなく、複数の作物を輪作することで特定の病害虫の発生を抑えることが選択されています。

 しかし菜種の収益性が他の作物より勝るため、菜種を選択する傾向が強まり、従来は3〜4年の間隔で菜種が栽培されていましたが、最近では2〜3年に短縮されることが目立ってきました。このことは菜種特有の病害虫の発生を高め、菜種の収量を低下させる懸念があります。CCCはこの問題を重視し、適切な輪作体系の確立のための調査研究を進めています。

 日本は菜種だけではなく、他の穀物についてもカナダへの依存度が高い国です。大麦はビール製造に欠かせないモルト(麦芽)となって日本へ輸出されます。小麦は最高級のパンの製造になくてはならず、デュラム小麦はパスタの原材料です。

 適切な輪作体型が再構築され、健全で高品質の農作物が生産されることは、日本にとっても重要なことであり、私どももその成果に期待しています。


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