part3 カシコク選んで、コンビニ食で"うつくしい元気食"
『3・2・1のルール』の実践イメージ
若いうちから身につけたい、栄養コーディネート術
 「栄養バランスに気をつけたいと思いつつ、実行できないのが悩み」というのが若い人たちの食の現状であるという、日本植物油協会で調べられたデータを興味深く拝見しました。たしかに、外食や持ち帰りの惣菜、弁当に頼らざるを得ない食事では、栄養バランスなんて考えようがない、と思う気持ちもわからないではありません。でも、ちょっと待ってください。お店にならんだたくさんのメニューのなかから食べるものを選んでいるのは、みなさん自身です。誰も、このなかのこれを食べろと強制しているわけではありません。とすれば、ちょっとした知識と、正しく選ぼうという気持ちさえあれば、それなりに栄養に配慮した食事はできるのではないでしょうか。とくに、若い女性はいずれ主婦になり、一家の栄養コーディネート役を担うことになる人も多いはず。自分の栄養をきちんと考えることで、いまのうちから栄養コーディネート術を身につけておいてはどうでしょう。
 そうした観点から、若い人たちが利用することの多い、コンビニエンスストアの弁当や惣菜類で、『3・2・1のルール』を守った食べ方を実践してみることにしました。
コンビニ食で実践する『3・2・1のルール』
 コンビニの食をながめてまず言えるのは、弁当より惣菜とごはん類を別々に買う方が良さそうということ。弁当はおしなべてごはんの量 が多く野菜不足、そのうえ味が濃いので、カロリーもそれ1つで800kcalくらい軽々超えてしまうものも多いようです。では、惣菜を中心に買うとして、それらのなかからどうやって選んだらいいでしょうか。
 『3・2・1のルール』では、野菜メニュー「3」、肉・魚メニュー「2」、ごはん・パン・めん類「1」というバランスを、あくまで見た目の量 で判断します。カロリーや重さで厳密に判断しようとすると大変ですが、見た目の量 なら、それほどむずかしくはありません。それにコンビニの惣菜はパックに入っているので、パックの大きさを目安に量 を判断するとうまくいきそうです。
 まず、惣菜コーナーを見渡し、頭のなかで大きなパックと小さなパックに分けてみます。そして、小さなパックを「1」、大きなパックは「2」と数えることにし、おにぎり1個も小さなパックと同じ「1」とします。これをもとに『3・2・1のルール』に沿った献立を考えると、ごはん類としておにぎりを1個選ぶなら、肉・魚メニューは小パック2個か大パック1個、野菜メニューは小パック3個またはあるいは大パックと小パック1個ずつ、と組み合わせればいいことになります。もし、このままでは全体の量 が多すぎて食べきれないという人がいれば、自分の食べられる全体量に応じて、おにぎりや惣菜を半分ずつにするなどして、そのバランスを考えてみてください。
 なんだか、パズルのような献立の立て方になってきました。さしずめ「コンビニ献立パズル」といったところですね。それにしても、今回あらためてコンビニエンスストアの食べ物を見直してみたのですが、実にいろいろなものがありますね。きちんと考えれば「コンビニ献立パズル」もかなり豊かなものにできそうです。
 野菜のメニューでまず注目できるのは、野菜ジュース。甘みを加えていない野菜のジュースは、200ml 1本で野菜メニュー小パック1つくらいには考えられます。また、一夜漬けの漬物は、塩分も控えめですので、サラダ感覚で捉えて大丈夫です。
 肉・魚メニューのおかずでは、豆腐と薬味を組み合わせた冷やっこセットなども便利そう。豆腐は、たんぱく質をたくさん含む大豆でできているので、肉や魚のおかずに置き換えて考えられます。同じ意味で、納豆も肉・魚のおかずの代わりになりますね。
 それに、若い女性としてどうしても我慢しがたい甘いデザート類。これも例えばプリン1つをおにぎり1つと換算することにすれば、あきらめずに食べていいわけです。
 こんなことを考えて、2つほど例を作ってみました(表A)。若い女性の夕食をイメージして、1食が650kcal前後となっています。コンビニで惣菜を買うのは昼食、もしくは夕食の場合が多いと思います。朝食のボリュームを少し意識的に控えめにすると、1日の栄養所要量 はこのメニューで十分おさまると思います。
 こんな風に、柔軟な発想で考えていけば『3・2・1のルール』に基づいた献立がそう無理なものでないことが、おわかりいただけたでしょうか。最初はむずかしくても、2週間も続けると慣れてしまい、自然に頭が働くようになります。むしろコンビニで、ゲーム感覚で楽しんでいただければと思います。
献立が決まったら、食べる順番を守ってほしい
 よい献立ができたら、あとは“食べ方”が重要。カロリーの低い野菜メニューから順番にいただきます。気分だけはフランス料理のフルコースのように、一品ずつ、ゆっくり、おいしく味わっていただくのがポイント。ゆっくり食べると胃腸への負担も少ないし、少ない量 でも満腹感が感じられるようになります。
 また、買ってきたものをそのまま食べるだけでなく、植物油をうまく利用しておいしさと栄養をプラスするというアレンジも考えたいもの。いつものサラダドレッシングに飽きたら手持ちのオリーブオイルやピーナッツオイルなど、変わった植物油をちょっとプラスして風味を変えたり。あっさりしたおかずが多いなと物足りなく思うようなときも、例えばほうれん草のおひたしにちょっとごま油をかけるなどすれば味わいがぐっと深まり、栄養的にもすぐれたものとなります。
 手を使わなくても、頭さえ働かせれば、りっぱに“うつくしい元気食”が実行できること、おわかりいただけましたか?わかったら、今日から即、実行です。
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